ウチの劇場には、常設でGrandMa2を完備していますが、2の発売当初から持っているのでかなりの年数になります。
使用年数が長ければ色々なトラブルも体験してきました。が、今回の公演で起きたことは今更？な感じのトラブルが発生でした。
近年、特にノンフェーダー卓はより複雑な物になって来ています。当然予測しない事例も発生します。度々ではありませんが…万が一発生した際に慌てずに対処できる様に事例の一つとしてまとめておきます。
ただ、この対処方法は国内の卓でも応用できる方法なので同じような症状に悩まされてる劇場の方は一度試して見ても良いのでは？と思います。
・状態
今回、他の劇場で上演された再演の演目なのですが、ワンボードオペをしたいという事で元々有るムービングデータに後から一般調光のデータを入力して明かり造りをしていました。しばらくは問題なく来ていたのですがGPを迎える頃のcue再生時に、あるchがアオル時があるのです。発生するのは大抵cueの変化時間が長い際に起きるようです。ただGoボタン押した瞬間に起きる時もあれば、cue決まりかけで起きる時もある。
この症状、別のメーカー卓でも過去に起きた(この時は卓に原因がありましたが)事があるのですが、起きている内容としてはメーカー曰く、演算のエラーの様なのです。(調光卓では、chごとに現cueの値と、次cueの値の変化分を指定された時間に、決められた変化率に沿う様に変化するための計算［演算］を常に行なっています)
今回のトラブルでは、きっかけ(要因)は分からないのですが、演算開始時もしくは演算終了時にスタート値か、エンド値を瞬間的に再生してしまうのがチラつきと見えているのですが…
Grand Ma2に関して言えば、発売から10年に近いし全世界的に使用されているので、こんな症状が出てればバグ取りされている筈です。だからちょっと不思議な状態なのですが。
・対象方法
- フラッシュするchの実行段か次段の値を1%でも良いので変更する。
- フラッシュするchをpartに入れる(タイムは、本cueと同じで大丈夫です。演算を分けたいだけなので)
以上のどちらか一つで回避、あくまでも回避できます。ただし、あまりあれもこれもパートに入れたりすると別のchが暴走する可能性も出てきたりします。要因・原因を取り除いて居るわけではないので演算を変える事で別の事態が起きることもあるのです。一時しのぎな対応です。発生した際はメーカーに報告するに越した事はないです。
・追伸
今回のGrand Ma2のバージョンが、若干古いもので3.7だったので当然バージョンアップしましたが解消はされませんでした。(劇場ではプログラマーの希望に合わせて、バージョンは変更しています)
となると、先にも述べた様に要因の一つにプログラマーのプロファイルデータや打ち込み方にある可能性があるのではと思ってます。そう結論づける要因としては
・過去10年近く色々なプログラマーさんが使って一度も同様の事例がない事。
・今回のプログラマーが打ち込み新人に近い事
と、人的要因が排除できない為。一応、現場に他のプログラマーも居たので全員で怪しい箇所は確認して、それでも発生させる原因が不明だったのです。
今回のトラブルに関して、限りなくヒューマンエラーの可能性がありますが、今回の卓のプログラマーを責めるつもりはありません。メーカー側にどんな状態でも同じ様に稼働する様にバグ取りをして行って欲しいだけです。
