TS なぜGrand Maはexportが出来ないのか?

別のコラムで、Grand Ma2のトラブルシューティングの記事を書きましたがあれには続きがあり、記事にも書いた通り、あの対策でカバーし切れないくらい、一つCueを対策すると別Cueで発生するといった追いかけっこ状態にまでGM2が暴走する様になってしまい、結果一般調光制御分を別卓(劇場にある一般卓)で実施することとなりました。

ここで、問題が一つ。
GM2から一般調光のデータを移行するために他の卓でも読み取り可能な形式(例えば、ASCIIなど)でエクスポート保存が一切出来ないのです。これは困りました。
ネットで検索するとあるメーカーに言うとコンバートしてくれる、なんて情報もありましたが…

そこで結局、私が使った手段として、クワテック社さんのDoctorMXを使う事で対応しました。(すげー昔に買ったヤツなので現行のWinで対応してくれるか心配でしたが・・・ドライバー対応してくれました)
幸い今回の取り出したい卓データが一般調光制御のDMX 1ユニバースしか使用していなかったので使用できた手段ですが・・・

図の様にGrand Ma2から、一般調光制御用のDMX回線をクワテック社のDoctorMXにも入力ラインに入れてあげます。

DoctorMX上の設定では、流れ図で「モニター#1」→「コンソール」→「モニター#2」として入力されたデータ(モニター#1)が卓(コンソール)を通って出力された時に余計なものが追加されていないか確認(モニター#2)という感じになります。またコンソールは左上[入力状態]をONにしてシーンモードにしておきます。

ここまで準備出来たら、Grand Ma2でCueを再生させるとモニター上の数値が上がり、コンソールのフェーダーも上がる筈です。Cueが決まったら、その時点でDoctorMXでCueを保存します。(この際にCue番号と名称を入れておき、タイムデータは、制御する卓で一括で修正した方が楽だと思いました)
この繰り返しで、全Cue再生・保存を繰り返していきます。全てCueの作成が出来たらDoctorMXでファイルを保存します。

  • DoctorMX シーン (.dms)
  • ASCII テキスト (.txt)
  • COMOS テキスト (.cms)
  • ComosProject CSV ファィル (.csv)

以上のファイル形式でDoctorMXは保存出来るので、今回は一応「ASCII」形式で保存してから、COMOSプロジェクのソフトで再度確認して「JASCII」保存して卓に読み込ませました。
使用しているChが多い場合やCueが多い時のデータ起こしが、いちいち数字を読み上げなくてもデータ化出来る簡単な方法ですし、何よりGrand Maからデータを別卓用に吸い出す方法として使える方法だと思いました。