ベニヤ板で作られるパネル
最終的に(完成形)こんな感じになります(写真右はミニサイズですが)
左図が表面、中央と右図が裏面になります。
作成するパネルの大きさによって、横材の本数を変えます。
絵を描いたり、布を貼ったり、立てたり、囲ったり、吊るしたり
パネルは、大道具作りの基本となるアイテムです。
ここでは、パネル作りをする為に必要な知識をまとめました。
①は材料紹介です。
まずはベニヤ板
1枚の基本的な大きさは1800mm×900㎜
(入手経路により1820㎜など若干大きさが異なります)
これは、大体畳一枚分の大きさと同じになります。
厚みで値段がググっと変わりますが・・・下図の写真は左から
一分(約3㎜) / 二分(約6㎜)/三分(約9㎜)厚(いちぶ にぶ さんぶあつ)です。
立てたり、吊ったりする場合は、一分(いちぶ)のベニヤ板の裏にホネ(補強材で棒材とか長材とも呼ばれる)を付けて補強したパネルにします。
人が乗る台などは、五分厚(ごぶあつ)やコンパネに補強のホネを付けたものを使います。
ホームセンターや東急ハンズでは、450×600とか300×450など、最初から切ったサイズも売ってますので、予算に合わせて選んで下さい!
一分(約3㎜) / 二分(約6㎜)/三分(約9㎜)
ホネに使われる棒材ですが、 垂木(たるき) / 小割(こわり) / 貫板(ぬきいた/ぬき)と呼ばれています。
各社写真内の左から縦、横、切り口を見た所になり、ご覧の通り正方形ではありません。ホネとして使用する際に幅の広い面を使うと、パネルが反りやすくなるので、基本的には幅の狭い面を取り付けて使います。
例外的に大きなパネルを作る場合、二枚以上のベニヤをつなげる為、垂木を平たく使うコトがあります(小割2本並べて使うのと同じ幅で安く済む)
1800×900のパネルを作る際、使用する棒材の長さは180cm×2本
90cm×3〜4本 必要です。(微妙な半端が出るので切り落とします)
ホームセンターで買うと、これだけで2〜3000円かかる ∑(゚Д゚)
安売り狙いましょ!
垂木(たるき) 小割(こわり) 貫板(ぬきいた/ぬき)
小割をニイサン材 垂木をサンヨン材 と呼んでいる方もいます。
これは棒材のサイズをcmで呼んだモノで
小割2cm×3cm
垂木3cm×4cm
ただ実際には、3cmではなく9分(2.7cm)で、ベニヤの厚み1分(0.3cm)を
足すと、1寸(約3cm)になるという太さになっています。
一番右の写真は、一寸三寸(いっすんさんずん)と 貫板(ぬきいた)
3cm/1.2cm × 9cm/9cmを比較したモノ
また、ホームセンターで建築系の材料として似たサイズの
2×4(ツーバイフォー)と呼ばれる海外の規格も出ています。
また、関東と関西で太さが違ったりします。
でも使えればなんでもok!
小割でも太さが違うコトが、ごくごく稀にあります。
これは、表面削り処理の問題で木材の4辺をスベスベ処理するか・・・
2辺だけすべすべか?という削った面で変わることが多いです。
4面すべすべは、単価も高いけどね…
小割2cm×3cm 垂木3cm×4cm 一寸三寸と貫板
写真左の上金づち 舞台では「コガチ」「ナグリ」と呼ばれます。
写真右のクギは左から8分 1寸2分 2寸(ハチブ イッスンニブ ニスン)
今はビスしか使わなくなりましたが、基本に立ち返ってクギの紹介!
1分が約3㎜なので8分は24㎜ 1寸2分は36㎜ 2寸は60㎜ということになります。2寸釘は打ち込むのに相応の慣れが必要ですので、初心者の方は頑張ってください。力の加減をしらないと、ぜんぜん刺さっていきません…何本も何本も曲げては捨て…指をぶっ叩き… 怪談で聞く5寸釘を平気で打ち込むには相当の技量が必要です。
なお、このクギの長さはビスを使うときの参考にしてください。私は8分の代わりに25㎜、2寸の代わりに55㎜を使っています。
この後のパネル作りでは8分と2寸のクギを使います!
君なら出来る⁈大道具制作!①は、材料の紹介でした。
特に新人の大道具さんは「あれ持ってこい!」で即座に対応できるかが
仕事みたいなものです。まずはここから・・・
パネルの作り方手順紹介は「君なら出来る⁈大道具制作!②」で!