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【大道具の絵の具の話】
パネルの作り方までできたら、次はパネルに絵を描くとか絵の具のお話です。
泥絵の具(照明の反射が少ない)がキレイとか一般的とかいうお話もありますが、大道具会社の俳優座でも使用している「ネオカラー」で進めます。水性ポスターカラー的な絵の具で、使い勝手は良いのですが、お値段が高く調色(色の混ぜ方)や濃度の使い分けが難しいかも知れません。
プロの場合は指定の色味にするために、混ぜる割合をきちんと計量して作っていきます。
色の作り方は赤・青・黄「三原色」での作り方を参考にして皆さんも試してみてください。
慣れてくると似たような色を比べても「赤みが強い」「少し青い」とか色覚が敏感になってきます。
ここでのコツは「塗ったばかりと乾いた時で色が違って見える」コトを考慮するということです。
色の変化については、少し経験が必要になるかも知れませんので、絵の具を買ってすぐにベニヤ塗り作業に入らずに、一定の絵の具量に対して、薄める水の量を25%・50%・75%など、バケツなどを分けて一度実験出来ると良いのかなぁと思います。
【ベニヤの色が違って、塗った色が…】
舞台セットのベースとなるベニヤ板の色味が違う場合、同じ塗料を塗っても違って見えるコトがあります。
そこでベニヤの色味を揃えるために「経師紙(きょうじがみ)」といって薄い紙を糊を貼って色味を揃え、その上から絵を描く事もあります。(大道具会社には、経師の職人さんがいますので、均一な塗りができます)
ただこれは想像以上に「手間と時間とお金」がかかるので、極力色を揃えたい場合には色を塗る前のベニヤ板が同じ色味のモノを揃えることに気をつけた方が手軽で良いかと思います。
もしくは、色を塗る前のベニヤ板に薄めた白とかベージュなどを下地として塗った上に描いて行く方法もあります。この一手間でその後の鉛筆の下絵がわかりやすくなりますので、ベニヤに直塗りよりは良いかもしれません。