あまり演劇や舞台関係として情報サイトなどでは話題にはあまり出ませんが、劇場管理という仕事をしてると、温度・湿度問題は毎回かなり気にします。
なぜなら、吊り物のドロップや、スモークの流れは見えるカタチで影響があります。稽古の時には一度も起きなかったのに、観客が入ると・・・役者の立ち位置を決めた場所がわに吊り物が流れてしまう・・・いつも通りにスモークが、まったく舞台に溜まらない。とか、逆に客席側が真っ白になる。
バレエやダンス、オペラやミュージカルなど、演目によって演者や奏者にも影響が出ます。
どのように影響かといえば春夏秋冬、観客は季節に合わせた服装を着て来場しますが、役者は演目の演出上の衣裳次第なので自分でコントロールはできません。
特にバレエはうっすい衣裳で、夏場の冷房は寒すぎて凍えています。
一方で冬場の暖房を効かせた場内は、踊った後は暑くてへばっています…
歌い手がいる演目だと、秋〜冬場の乾燥は大敵
で、空調を入れるとさらに乾燥がすすんで「歌えないわ!」となります。
これが演者のいない明り合せで、スモーク バン!バン!!出して演出つけると仇になる…
空調の設定を変えればすむ!というわけにもいきません。
急速の冷房暖房は、今まで快適だった人が温度変化に気がついて、そちらからのクレームになりかねないし、古い建物だと急速自体がムリなのです。
なので、茹でガエル作戦で徐々に慣らすか別の手段を考えます。
茹でガエル作戦とは、30分毎に少しづつ温度を変えることで、対応しますが、下手すると公演が終わります…
劇場空間は、家や一般的な事務所と比べると、とても広い割に空調機器の吸排気に偏りがあり、風が直撃する場所に居る人はホントに寒い暑い状態なので、空気の流れを止めるというのも有効です。
つまり(コロナ禍では厳しかったですが)扉を閉める!
それだけでも、ほわっと空気が変わった気分にはなります。
空調機器を制御するのは、劇場や劇場の入る施設管理のヒトになりますが・・・
もし、あなたも劇場で周りの様子を見て温度や湿度に気になったら、相談してみてくださいね!