ワン!ボード

OneBoard

視聴者さんから、ご質問頂きました「ワンボード」って?について解答していきたいと思います。
皆さんも何か疑問がありましたら、コメント欄にご記入頂ければ、できる限りお答えしていきたいと思っています

さて、今回ご質問頂いたのは「ワンボード」って?と言うご質問でした。
結論から言えば・・・

【ワンボード】公演を行う時に使用する卓の台数のこと。
(調光卓を英語で「ボード」と呼びます)

制御されるもののチャンネル数が増えて、旧来の劇場備え付けの卓では対応しきれなくなってきている。
最新鋭の持込卓1台で本番を行う公演の事を言う。

最近私が働く劇場でも公演を「ワンボード」で行う機会が増えました。
まぁ、これから先そうなるだろうなぁと2015年の改修時に「ワンボード」に対応できる様に劇場システムを変えて
いました。日本の劇場では現状、備え付けタイプの「プリセット・フェーダー卓」と呼ばれるカタチが一般的かと思います。

備付けプリセット・フェーダー卓
プリセット・フェーダー卓

私の職場も、この備え付けタイプでしたが、移動タイプの調光卓に更新したり、この卓と調光ユニットの間に「パッチ卓」と呼んでいるパッチ専用のシステムを介在させて、劇場のユニットの制御をDMX1系統で制御出来るようにしたり
DMX複数系統分を1本のLANにまとめて送信出来る様に「Ethernet」システムを導入したりしていました。

これらの対応によって今は無理せず「ワンボード」公演が出来ています。

で「ワンボード」って?

となりますよね。結論から言えば

最近までは、そんなに特殊な機材の台数も多ありませんでした。
ムービングライト出すら、特別な灯具で色温度高い電球(放電管)を使った灯具なので、FollowPinと同等の色温度の明かりが舞台上で自由に動かして使える、基本的にシーン全体の構成は、電球型の灯具がメインだった。

そんな時代の制御卓は、一般的な電球の灯具を調光するユニットの制御は、劇場卓(プリセット卓やノンフェーダー卓など劇場備え付けの卓)を使い、ムービングなどの特殊灯具の制御では、ムービング卓と呼ばれる卓を劇場に持ち込まれて、本番は2台の卓(ツーボード)で公演を行っていました。

灯り作りの時も、ムービングのデータを打ち込んでいる間に一般卓に指示を出して、二人のプログラマーがそれぞれの卓にデータを記憶して一つのCUEを作成していました。そもそもCUEの数自体は、2時間のミュージカルで300〜400CUEくらいだった。
それが今では、500〜900CUEなんてのがザラにあります。これは、LED灯具が混ざるようになり、細かい変化にも対応できる代わりに、光の色味や輪郭を揃えたり、細かい照明や機材の変化のためのCUEが増えたからです。

ですが、スケジュール上でもらえる「灯作りの時間」は増えていません。

では、どの様に時間を確保するのか?結果、時間短縮の為には手数を減らす→卓の台数が減る、と言う事になります。
もう一つの理由で、東京公演の終了後に地方で旅公演が直ぐにある場合など、旅先の劇場での手数(人員・本番要員)を減らす問題と旅先用の劇場卓の為にデータを作り直す場合もあり時間的制約が出てきます。

これらの複合的な問題点を解決する為に「卓」を1台だけで本番を行う「ワンボード」体制へと変化しつつあります。

ワンボード → 調光卓の台数のこと
 制御されるもののチャンネル数が増えて、劇場備え付けの卓では対応しきれなくなってきている。
 持込卓1台で本番を行う公演の事を言う。

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