劇場照明の超入門初級編 ②

question mark illustration

なぜなに君
なぜなに君

劇場さん!劇場さん?

劇場さん
劇場さん

はいはい。なんでしょう?
あっ今日は前回の続きのプロが使う
道具の話からでしたね?

なぜなに君
なぜなに君

そうじゃないんだ。
この間の照明をコントロールできる装置を
友達に見せたら…

劇場さん
劇場さん

自慢できたでしょう?

dbffc7なぜなに君
dbffc7なぜなに君

色が同じで、つまらないと言われた。

劇場さん
劇場さん

あっ。電球色(でんきゅうしょく)
ナマしかないですもんね。

なぜなに君
なぜなに君

ナマでんきゅーしょく?って

電球本来のロウソクの炎のような色味の事を舞台用語でナマ(生)といいます。
電気屋さんで販売されている電球も
(電球色・昼白色・白色)って感じで売られていますからね。
そして、光に色をつけたい場合だね?

その場合は、カラーフィルタ(ゼラ)を使います。

なぜなに君
なぜなに君

ゼラ?ってなんでスか?

左)日本製カラーフィルタ見本帳 右)海外製カラーフィルタ見本帳
劇場さん
劇場さん

昔のカラーフィルタは、ゼリーを作る時にも使うゼラチンで出来ていたんだ。
だから、ゼラと呼ばれている。便利だったのは、フィルターが少し必要なサイズ
に足りない時などは、残っていた他のちょっと小さい同じ色の端っこをなめてたり
湿らす事で、簡単に色同士を接着出来たんだよ。
現在は素材が変わって、そんな事は出来ないのでセロファンテープでくっつけるけどね。

なぜなに君
なぜなに君

セロファンって呼んでるのも同じなの?

劇場さん
劇場さん

セロテープと同じ素材で色がついた物ですね。
舞台では燃える可能性が有るので使わないですが
でも、使い方は同じですね。学校で使ったのかな?

なぜなに君
なぜなに君

学校でセロファンなら使った事あるけど、赤と青と緑と
そんなに色多くなかったけど…

劇場さん
劇場さん

日本製のカラーフィルタは、上の写真に有るくらい種類があります。
この他に海外製のカラーフィルタなんかは、もっと色の種類が有ります。

なぜなに君
なぜなに君

すっげー、今度これお年玉で買おー。
で、劇場さん?この前の宿題・・・
プロが使うコントロールできるのってどんなの?

劇場さん
劇場さん
丸茂電機 ディムパック
なぜなに君
なぜなに君

うわーかっけ〜!

劇場さん
劇場さん

プロの中でも、なぜなに君の様な初めて触る人にも向いている初級編の卓です。
もしかすると、なぜなに君の通っている学校の体育館・舞台にあるかもしれない。

なぜなに君
なぜなに君

今から学校の舞台見てくる〜

劇場さん
劇場さん

あっ!今からですか?
ってもう居ない。
では、当然この続きは次回なんでしょう。

やっと卓に話が行くかと思ったら、友だちに色が無くてつまらないと言われてしまった、なぜなに君ですが、卓の話を劇場さんから聞くことが出来るのでしょうか?学校に見に行ってしまいましたもんね。続きは次回へ。

電球そのものの色 → ナマ(電球色)。これは、タングステン球(白熱電球)そのもの持つ色温度(3200°K:ケルビン前後)が若干赤みを帯びた感じ。ただし、白熱球は既に国内の製造は終了しており、現在電気屋さんで入手出来るとすれば海外製の物しかない。殆どがLED電球に変わっている。
・カラーフィルタ → 国内製のポリカラー。海外製のLee、ROSCOなど。国内のは2桁で色を表示しており
10番代:ピンク 20番代:赤 30番代:オレンジ 40番代:黄色 50番代:緑 60番代:緑青 70番代:青
80番代:青紫 90番代:グレー(減光する為の色) 0番代:無色(電球保護などに使う)
となっており、一桁代の1〜9で濃い〜薄いを表している。
海外の色は、開発順で番号が振られているので、日本の様に色の順番通りにはなっていない。ただし曖昧な色味のカラーフィルターが多数あり、近年では国内でも使用率は上がっている。