君なら出来る⁈大道具制作③曲線を使ったパネルの例

パネルの作り方①②からだいぶ期間が開いてしまいましたが、パネルの基本的な作り方以外の「遠見」や「書き割り」のような、上部が直線ではないパネルの作り方の問い合わせが増えたのでここでまとめてみました。

遠見の山脈など、パネルが四角ではない感じの曲線を使ったパネル時はどう作るのか?

正直、ホールのバトンなどに吊らないのであれば、四角いパネルの上にカタチを切り出した

ベニヤやダンボールを接着しても良いと思います。

一方で「吊る」とかパネルの「強度」が必要な場合には、それなりの補強「骨(ホネ)」を入れた方が良いでしょう。その「骨」の作り方のご紹介です。

①ベニヤの準備

・まずはベニヤ板に下書きの絵(アタリの線)を描きます。
・線に沿ってカッターで切ります。
・薄いベニヤ板はカッターで切れます。(3mm程度なら大丈夫、それ以上の厚みはノコギリなど使いましょ)

(その際、床を傷つけないよう養生するのと、自分や周囲の人のケガには充分注意して下さい。)

●カッターで切るコツ

一度、少し力を入れてややゆっくりと線の端から端までカッターを入れます

同じ線に沿って4回ほどカッターで切り込みを入れます。線が長い場合は途中まで休んでも構いません。(難しければ彫刻刀で一度線を掘るとラクラクです)

おそらく両端の切り込みが浅くなるので、その辺を何回か切って行きます。すると、端の方からペリペリとベニヤが切れて行きます。(繋がっている部分があればカッターを入れます)

最後に軽く紙ヤスリで整えて切り出し完了!

手でパキッと折れるくらいになります。

②補強材の加工

切ったベニヤの辺より少し長い小割り(棒の材料)を用意します。
縦長に使います。

・広い面の5〜7mmのところに線を引きます
・次に狭い面にも線を引くのですが、ベニヤのカーブ(曲がり方)に左右されます。
・ゆるいカーブなら4〜5cm、キツイカーブなら1.5〜2cm間隔で線を引きます。
・狭い面の線に沿ってノコギリで切り込みを入れて行きます。
・広い面の線(5~7mm程度)を残すようにしてください。

(注:写真の小割は見やすいように縦横を入れ替えて切り込みを入れています…)

③切り込みが済んだら、全体を水で濡らしてゆっくり曲げてみます。少しパキパキ音がしても折れないと思います。

④次にベニヤに端を少し出した状態で釘打ちします。その後少しづつカーブに沿わせながら、小割を曲げつつ固定していきます。

ベニヤ板から少し小割がはみ出しています。
曲がり具合を見ながら、要所要所を固定していきます。
裏から見たところ(注:写真の小割は見やすいように縦横を入れ替えて切り込みを入れています…再掲)
材料の状態や曲げ具合によって具合によって裏の切り込みにボンドを流し込む事もあります。

⑤最後に両端のはみ出した材料を切り落とします。後は通常のパネル作成同様に、作っていけます。

小割にノコギリで切り込みを入れるのがとにかく時間がかかり、神経使いますので、先述したように吊りパネルでなければ、そこまで手をかける必要はないかと思います。ただ、運搬が多いなど若干乱暴に扱っても壊れにくくなるメリットもありますので、知っていれば役に立つかも?

ぜひ皆さんも作成の際に活用してみてくださいね。
大道具パネル③でした!では、また次回。

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