電球の終焉

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日本で電球が登場してから約100年、現代の生活には欠かせない物になっている照明だが、大きな変革の時代に突入している、それがLED光源の登場である。

各電球メーカーも電球の終焉を見越した様に、近年徐々にだが電球の定価が上昇している。しかしこれ関しては、電球に欠かせない重要なパーツの一つフィラメントの材料、タングステン鉱の価格高騰の影響を受けていると言われている。

この鉱石の生産量約8割を中国が占め、それ以外はロシア・カナダと続いているのだが、中国の鉱山は近年鉱山運営の安全性(世界的に使用量の減少)や環境問題を理由に、採掘量の制限がありその煽りを受けて電球の定価の上昇に繋がっている。

何処かのタイミングで、電球タイプの照明を10年使用した時の本体価格、交換が必要な電球代とLED照明を10年使用した時の費用が同等なレベルまで行くのかもしれないが、まだまだ価格的には大きな開きがあると思う。

またLEDは10年近くもつと言われているが、実際には、5年前後で照度は落ちるし、基盤の故障など不点灯の可能性もある。電球タイプの灯体ならば、電球を交換すれば良いがLED灯体ではそうも行かない。

この辺りが小屋付として、劇場で完備する器材(経年劣化器材の交換)選定時になんとも悩ましい所ではある。